働きながら障害年金を受給できる場合

文責:社会保険労務士 大原啓介

最終更新日:2023年05月30日

1 働きながら障害年金を受給するための条件

 働いている方が障害年金を請求する場合には、どのような職場でどのように働いているか、会社の配慮や、帰宅後や休日の体調、傷病の状態などを事細かに医師に伝え、それらを診断書に載せてもらうことが大切です。

2 働きながら障害年金を受給できる場合と注意点

 障害厚生年金3級に認定されている場合は、「労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有する」という状況を想定しているため、仕事をしていても特に問題はありません。

 ただし、障害厚生年金2級に認定されていながらも就労ができている場合は、更新の際に、障害の状態が2級よりも軽いと判断され、等級が下げられてしまう可能性があります。

3 会社への申告について

 障害年金の受給が決まっても、会社に報告する義務はありません。

 ただし、障害年金の受給中に病気やケガで会社を休む必要が生じた場合、「傷病手当金」というものを会社が健康保険に申請することがあります。

 傷病手当金は、病気やけがで働けなくなった場合に、健康保険から給料の3分の2にあたる金額が1年6か月を限度に支給される制度のことです。

 障害年金の受給中にこの「傷病手当金」を申請する場合、申請用紙に障害年金を受給していることを記載しなければならないため、このケースでは必然的に会社に障害年金の受給を知らせることになります。

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