障害年金と生活保護の関係
1 障害年金と生活保護
障害年金は、収入に関係なく、病気や傷害が原因で、日常生活や業務に支障がでるようになった場合に支給される年金です。
生活保護は、収入が法令で定められる最低生活費を下回る場合に、収入との差額が支給される制度です。
ただし、一定の資産があるような場合には受給できません。
病気や怪我が原因で仕事を失った場合などには、障害年金と生活保護の両方の受給要件を満たすことがあります。
2 障害年金と生活保護の併給
生活保護は、収入を補う制度ですので、障害年金を受給する場合、保護費は、障害年金の金額を差し引いた金額が支給されます。
このように、障害年金と生活保護を併給することはできません。
障害年金は、障害認定日に遡って受給することができるため、最長で5年分を受給することができます。
しかしながら、障害年金を遡って受給する場合、その間に生活保護を受給していた場合には、収入がありながら生活保護を受給していたことになるため、受給した障害年金を限度として、保護費を返還しなければなりません。
このため、障害年金を遡って受給しても、手元には残らない可能性があります。
このため、生活保護を受給されている方が障害年金を申請される場合には、あらかじめ、返還の可能性を考慮しておく必要があります。
3 障害年金を受給する意味
障害年金の1級または2級に該当する場合、生活保護について、障害者加算の認定を受けられます。
障害年金の等級及び居住地により金額に違いがありますが、概ね2万5000円から1万5000円ほど保護費が加算されます。
生活保護は、収入が基準を超えた場合には受給できなくなる一方、障害年金には、20歳前の傷病による障害基礎年金を除き、所得制限はありません。
このため、将来、就労し自立を目指すという点において、障害年金を受給する意味があります。
このように、生活保護を受給されている方であっても、障害年金を受給する意味がございます。
名古屋にお住まいで障害年金に興味がある方は、当法人にお問い合わせください。
お役立ち情報
(目次)
- 障害年金を受給するためのポイント
- 障害年金の相談窓口
- 障害年金申請の手続きと流れ
- 障害年金の申請期間
- 障害年金で必要な書類
- 障害年金における初診日
- 障害年金申請で診断書の記載が重要な理由
- 働きながら障害年金を受給できる場合
- 障害年金の種類
- 障害年金の計算方法
- 20歳前傷病の障害年金
- 障害年金受給中に新たな障害が発症した場合の対応方法
- 新型コロナウイルス後遺症と障害年金
- 精神疾患について障害年金が認められる基準
- ADHDで障害年金を受け取れる場合
- 聴力の障害で障害年金が認定される場合
- 脳梗塞で障害年金が受給できる場合
- 高次脳機能障害で障害年金が受け取れる場合
- 肺結核で障害年金を請求する場合のポイント
- 人工関節で障害年金を申請する際のポイント
- ICDで障害年金が受け取れる場合
- 難病で障害年金が受け取れる場合
- 障害年金と生活保護の関係
- 不支給通知が届いた場合
- 障害年金がもらえない理由
- 額改定請求について
- 障害年金の更新に関する注意点
- 精神疾患の障害年金の更新時の注意点
- 障害年金の永久認定
- 障害年金と障害者手帳の違い
- 特別障害者手当
- 障害者手帳について
- 障害者年金
- 社会保険労務士とは
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